衆議院解散、政権安定へ短期決戦
 与党「過半数」・中道は比較第1党

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MSN News, 2026年1月23日 18:00

衆院が解散し自民党の前議員が万歳三唱する一方、野党側の多くはしなかった(23日午後、衆院本会議場)

衆院は23日の本会議で解散し、「27日公示―2月8日投開票」の衆院選に向けて事実上の選挙戦に入った。自民党と日本維新の会の与党は発足して3カ月あまりの高市早苗政権の信任を問う。与野党ともに公約は物価高対策に重点を置き、社会保障改革など中長期的な政策論争が深まらない懸念がある。

与野党は289の小選挙区と176の比例代表の計465議席を争う。首相は勝敗ラインについて自民党と維新で過半数となる233議席を掲げる。解散時勢力は衆院で自民党が196、維新が34の合計230を占める。

2月8日の投開票まで16日間と戦後、最も短い戦いになる。通常国会の冒頭解散は1966年以来だ。選挙期間中は経済政策や外交などが停滞する可能性もある。2026年度予算案は選挙後の特別国会で審議が始まるため、今年度内の成立は困難な情勢だ。

衆院議員の任期4年の折り返し前に再び国民に信を問う大義も問われる。与野党は高市政権が掲げる「責任ある積極財政」といった経済政策などをめぐり論戦を交わす。

自民党と維新は食料品の消費税減税を掲げた。自民党は2年間のゼロに向け、政府・超党派の国民会議で「検討を加速する」と公約に記載した。立憲民主党と公明党による新党「中道改革連合」は26年秋からの恒久的な食料品消費税ゼロをめざす。

国民民主党や共産党、れいわ新選組、参政党、日本保守党、社民党はいずれも消費税の引き下げや撤廃を約束した。チームみらいは公約に入れていない。

首相は23日、国会内で自民党の両院議員総会に出席し「自民党と日本維新の会の連立政権、新たな政策を問うていかなければいけない」と語った。「皆様に審判をいただいた上で堂々と国会の場で議論していこうではないか」と呼びかけた。

19日の記者会見で、主要政策の実現に向けて「改革をやりきるには政治の安定が必要だ」と強調した。「首相としての進退をかける」とも明言した。

与党は目標とする過半数の議席を確保した上で上積みを狙う。議席数の攻防ラインは過半数以外にもある。

国会の運営がしやすくなる243議席の「安定多数」や261議席の「絶対安定多数」も指標になる。どちらも与党が衆院の常任委員長ポストを独占できる。絶対安定多数ならば全委員会で過半数の委員を確保することになる。

今回の衆院選で過半数に達しても、参院で過半数に届かない現状は変わらない。法案を成立させるには参院での野党の協力が不可欠だ。与党が衆院の3分の2以上の310議席を獲得できれば、参院で法案が否決された場合でも衆院で再可決できるようになる。

自民党単独での過半数も目安の一つとなる。自民党と維新との連立政権は不安定な要素がある。先の臨時国会では維新が主張する衆院議員の定数削減を巡り溝が深まった。自民党が単独で233の過半数を握ればより政権運営の見通しがつく。

維新は前回衆院選で得た38議席以上を目標とする。維新の代表の吉村洋文前大阪府知事は衆院選と同日投開票の知事選に踏み切った。大阪の地盤を生かし政権与党であることをアピールして、悲願の大阪都構想の実現を目指す。

中道は高市政権の対抗軸になることを掲げ、比較第1党を目指す。160人を超す衆院議員が加わった。23日までに237人の公認候補者を発表した。

比較第1党とは過半数に達しないものの、議席数を最も多く持つ政党を指す。選挙後に召集される特別国会での首相指名選挙などで有利な立場になる。

前回24年の衆院選で議席を4倍に増やした国民民主党は解散時の26議席から51議席以上への上積みを目指す。予算を伴う法案や内閣不信任決議案を単独提出できるようになる。自民党には国民民主との選挙後の協力に期待がある。

政府は23日午前の閣議で衆院解散を決定した。午後1時から開会した衆院本会議で額賀福志郎議長が解散詔書を読み上げた。政府は同日午後に改めて臨時閣議を開き、選挙日程を正式に決めた。


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